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【小説】リゾナントブルーのМVからストーリーを想像するスレ 第134話 [無断転載禁止]©2ch.net

148 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/11/02(水) 15:27:25.56 0
子供たちを傷つけた犯人は、ビルを所有者している印刷会社に数週間前まで勤めていた男だった
証拠を残さない犯行であるにも関わらず、自分まで辿り着いた聖を自分と同じ能力者だと見定めた男は、勝手に親近感を抱き聞きもしないことまで口にする
退職後も休業日には勝手に出入りして、【傷の共有】を発動させるために傷つけた自分の体の手当てをしていたという
聖の冷たい態度に苛立つ男は能力を発動させると、カッターナイフの刃をスライドさせながら聖に淫らな要求をする
男のゲスな笑いは乾いた音で遮られた
【傷の共有】能力を逆手に取った聖は、能力が発動されると自分の左手の親指を折ったのだ
苦痛に顔をゆがめる男に、子供たちの怪我の見分から推測したことを話す聖

「太い血管や神経の集まっていない場所が傷つけられたと言う事実、それはあなたの優しさ…などではなく多量の出血や痛みを恐れるあなたの卑劣さを示しています」

屈辱に顔を歪める男は今度は手首に刃を当てるが、恐怖からか躊躇いそのまま固まってしまう
再びフロアに響く乾いた音、今度は人差し指と中指が二本、第二関節のところで反り返っている
なんとか劣勢を挽回したい男は、考えを巡らした
聖の挑発的な言動は、自分に聖をナイフで直接襲わせることで、警察に現行犯逮捕させるつもりだと推測したようだ
【傷の共有】能力こそ自分の命綱だと言わんばかりに発動を止めず、今度は頬に刃を押し当てる
聖のような若い女性にとって顔に傷がつくことは死ぬより辛いことだと言わんばかりに

「私は男性と付き合う予定もありませんが、もし私の顔が傷ついたことで去ってしまうような、そんな殿方はこちらから願い下げですわ」

そう言いながら聖が向かったのはフロアの端にある貨物用のリフト
鉄の扉を開くと男に告げた

「あなたがそんなちゃちな脅しをかけてくるなら、逆アップして差し上げますわ」

何の躊躇いも無く真っ暗なシャフトに身を投じた
男が慌てて【傷の共有】を解除しようとした瞬間、暗渠から聞こえてきた鈍い音
がらんとした6階フロアに男の絶叫が響く

「来てくれたんだね、くどぅ」、

聖の体は【変身】によって白狼の皮を被った工藤遥の手で受け止められていた
この形態なら言葉で意思の疎通が出来る筈だが、人狼の口からは嗚咽のような鳴き声が聞こえるばかり、そして漆黒の瞳からは涙が…

放心状態の男は取り合えず不法侵入の罪で警察に連行されていった
事情聴取の内容次第で、記憶改竄に動くことを新垣里沙が請合ってくれた
スマフォでの里沙との会話を終了させた聖に、【変身】を解除した遥が話しかける

「もう譜久村さんはリーダーのくせに無茶するんだから。その指もシールでちゃっちゃと治しちゃってくださいよ〜」

シールとは聖の【接触感応】から進化した【能力複写】によって、前リーダーである道重さゆみの【治癒】能力を複写したものだ
リゾナントを去ることになったさゆみが命を削って大量に残してくれたものだ

う〜んと曖昧な答を返すとコートのポケットに手を入れた

この傷に大事なシールは使えないよ
だって今回の件は全部、聖のエゴなんだから
痛みと熱を帯びた左手でポケットの中のある物に触れた
それは聖の母親が聖の為に残していった手づくりの巾着袋
顔すら覚えていない母を思い握り締めて眠った夜が、聖が【接触感応】に目覚めるきっかけとなった
母が残していった物から思念を辿っていくことで、聖は喫茶リゾナントに導かれたのだ

世界の平和の為とか、能力者が笑って過ごせる世界を作るなんてすごい立派な理由のために命は賭けられないかもしれない
でもどこにでもいる母親と子供の笑顔を守れるためなら強くなれる気がするんだ
ねえ、母さん

次回、リゾナンター’16『母と娘のデュエットソング』

時間を越えて母の思念と交わす会話
それはまるで愛に包まれた母と娘のデュエッソング

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