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【小説】リゾナントブルーのМVからストーリーを想像するスレ 第138話 [無断転載禁止]©2ch.net

1 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/27(火) 21:04:33.08 0
少女が振るった刀が呼び起こしたのは、風。
刀が生み出した風の刃が、枯葉を斬り伏せたのだ。

大きくため息をつき、少女は納刀する。
しかしその表情は、いまいち優れない。

「…まだまだ、か」

第137話「木々に佇み、風に吹かれる。少女の、名は」 より

前回のお話はこちら
【小説】リゾナントブルーのМVからストーリーを想像するスレ 第137話
http://hanabi.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1481547740/

【用語】@wiki
http://www39.atwiki.jp/resonant/

【過去】第1話〜第20話のログまとめ
http://resonant.web.fc2.com/

【保管1】まとめサイト(仮)※第1話〜第24話の小説は収録完了
http://www45.atwiki.jp/papayaga0226/

【保管2】まとめサイト Ver.2 第25話〜第43話
http://resonanter.blog47.fc2.com/ ※IEで閲覧できない場合は火狐かChromeの導入を推奨
http://www61.atwiki.jp/i914/ IEの方はこちら

【保管3】暫定保管庫(まとめサイト3) 第44話〜第104話
http://www35.atwiki.jp/marcher/

【保管4】まとめサイト Ver.4 過去ログ保管・編集中 第105話以降
http://resonant4.cloud-line.com

【スレのテンプレ・感想・作品のあとがき 他】したらば掲示板
http://jbbs.shitaraba.net/music/22534/

136 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/31(土) 19:50:19.57 0
ゴールドイエローって聞いて横山ちゃんがナウシカに思えてきた…召喚する異獣も『王蟲』なのかもしれないw

かえでぃーのイタリアンレッド希望通り!鞘師の意志をついで欲しい

137 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/31(土) 19:51:07.21 0
>>135
『カエデチョウ』

メンバーカラーが予想していた感じだったので、急いで仕上げた次第です。
>>77-81と微妙にカブったのですが、
リゾナントしていた事にして勝手にほくそ笑む事にします。ニヤリ

138 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/31(土) 19:56:09.48 0
>>135
早速かえでぃーきた!鳥変化…もしや>>80で現れた『鳳凰』は加賀楓だったのか…

「不死鳥は・・・炎の中から蘇る!!」

何か13期二人のフェニックス一輝とアンドロメダ瞬に思えてきたw

139 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/31(土) 20:25:43.84 0
へぇ、鳥人間か
風使いの説明にも繋がるんじゃないかね?

140 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/31(土) 20:52:26.40 0
全てが"共鳴"で繋がっていく・・・かえでぃーは今までにない感じで設定が決まっていくねぇ

141 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/31(土) 21:05:56.89 O
獣化能力者で鳥人間をとるか風使いで剣士をとるか悩むね
はーちんを獣化能力設定してなければ前者のほうがおもしろそうだw

142 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/31(土) 22:06:46.03 0
じゃあ間を取って『天狗』とか?(違

風使い(天狗の扇)も剣士(鞍馬流)も鳥変化(鳥人間)も全て兼ね備えるのって天狗かな?とw

143 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/31(土) 23:40:19.03 O
なるほど
まーちゃんが白狐の化身みたいな

144 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 00:50:31.30 O
あけおめ
そしておやすみ

145 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 00:52:37.28 0
あけましておめでとうございます
作者様 ホゼナンターの皆様
今年もどうぞよろしくお願い致します

146 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 01:24:12.97 0
明けましておめでとうごさいます

今年は9周年作品たくさん来ると良いな

147 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 05:33:45.65 0
本音んもよろしくお願い申し上げます。

148 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 06:55:52.97 0
あけおめです
今年もよろしくお願いします

>>142
どこで鞍馬天狗が覚醒したのかなんて話も面白いかもね
剣術を磨いてるうちに能力が覚醒したのか、ハナから持っていたか

149 : 【鶏】 【220円】 @無断転載は禁止:2017/01/01(日) 10:03:14.58 0
あけましておめでとうございます

150 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 10:29:15.97 0
>>148
横山ちゃんが赤ちゃんの時に最初に呼び出した異獣が幼い加賀ちゃんだった…能力を封じられ別々に育てられたけど運命に導かれ隠れ里で出会ったって事なんじゃないかな?

151 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 13:16:30.26 0
お正月は流石に人少ないねぇ

152 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 14:49:49.45 O
喫茶リゾナントは元旦は休みですか

153 :120-51-69-196.east.fdn.vectant.ne.jp@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 17:31:59.96 0
http://gubute.yngling.com/201901128_0986_5.html

154 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 17:34:16.66 O


155 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 18:00:19.48 0
あけましておめでとうございます
13期も色が決まったし今後が楽しみです

156 :120-51-69-196.east.fdn.vectant.ne.jp@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 18:43:24.41 0
http://gubute.yngling.com/201901128_0986_5.html

157 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/01(日) 20:47:50.47 0
明日からのハロコン何か新しい動きあるかな?

158 : 【猿】 【134円】 @無断転載は禁止:2017/01/01(日) 22:03:52.39 0
今年も一年ネタとアイディアが出ますように

159 : 【225円】 @無断転載は禁止:2017/01/01(日) 23:40:22.45 0
良き1年を

160 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 01:26:28.25 0
寝る前のホゼナント

161 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 02:33:31.97 0
深夜のホゼ

162 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 06:01:31.09 O
早朝ほぜ

163 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 08:57:02.66 0


164 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 11:10:42.27 0
飲み疲れ

165 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 13:08:49.09 O
三が日はホゼナンターも休業

166 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 14:21:18.45 0
夜に投下予定

167 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 15:11:06.04 0
お待ちしてます!

168 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 17:38:30.63 0
楽しみダ

169 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 18:14:02.55 0
かえでぃーと横山ちゃんのデビュー戦だね今日は

170 :42-147-65-26.rev.home.ne.jp@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 19:05:11.25 0
http://fromlives.ezua.com/16.html

171 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:01:56.50 0
かえでぃーいきなり前衛投入!高まるわぁ早く見に行きたい

172 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:20:10.55 0
「あとは私達に任せて」
比較的大柄な女性、譜久村がチェルシーの肩に触れると、体の芯から暖かさが生まれるのを感じた
「ちょっと痛むかもしれないけど、我慢してね」
突然抱きしめられたチェルシーは動揺して、え?え?と慌てふためいてしまう
「だめっ、じっとしていて・・・」
その光景をみていた小田はぽつりとつぶやいた
「・・・譜久村さん、説明を先にされたほうがよろしいかと。ただ抱きしめているようにしか見えませんので」
佐藤はけらけらと笑い始めた

(なに?この人たち?)
新しいことが立て続けに起こりはじめたが、さらに驚くことが起きていた
信じられないことだが痛みが和らいでいくのを感じ、傷跡が塞がっていたのだ
「・・・譜久村さんがあなたの傷を治しております。あまり動かないほうが賢明ですよ」
小柄な妙な色気をかもしだす女性がぶっきらぼうに言い放ったが、その声にチェルシーは嫌味を感じなかった
「あなたは治癒能力者(ヒーラー)なんですか」
「ううん、違うわ。ただ借りているだけ。それよりもうごいちゃ、だめ。
あなたとあの男の人は小田ちゃんとまさきちゃんが守っているから」
ふと視線をあげると先程の小柄な女性ともう一人、私の手を握っていた女の子が頷いていた

「さあ、あゆみん、みずきが守っている間に、エリたちはエリの仕事をすると!」
「はい、生田さん!コンビネーション訓練の成果をみせる時です!」
生田はピアノ線の安全装置をはずし、結界を張る準備に入り込み、石田はリオンにまたがっていた

「はるなんは生田さんを!はるはあゆみんを支援するから!」
「うん」
工藤と飯窪は離れた位置からお互いを見張るように指示を確認していた

173 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:21:03.14 0
そんな8人をみて、黒い女、中澤はかったるそうに髪を手櫛で撫でながら、呟いた
「なんやねん、また、おまえらかいな、ええ加減にせえよ。あいつらの意思を継いどる気かいな?
 うちらの邪魔をいつまでする気や?」
生田が素手で大きく腕を振るい、女の腹部に目掛けて飛び込む
「あんたらが悪事をしなくなるまでっちゃろ!」
女は軽く体をそらし、生田の拳をかわしながら、左手を伸ばし、生田のふりきった右手を掴む
「それは無理な相談や、痛い目みないとわからへんか?」
そのまま左腕をねじりあげ、痛みで顔をしかめた生田を宙に浮かせる
「夢物語は終わっとるんや、わかっとるやろ?」
女は倒れこんだ生田に向かい右手を振るわんと大きく手を掲げる
しかし生田辛そうな表情ながらも、その目には余裕が感じられた

(いまだ、あゆみん!)
咆哮が轟き、リオンが大きな牙を携え女の掲げた左手に向かい襲い掛かる
鋭い牙の幻獣は女の決して太くはないその腕を嚙み切ろうと躊躇う素振りなど見せない
しかし女は表情一つかえず、右手をリオンに向け、流れるように振るう
「アホか、そんな陽動作戦、気付かんわけあらへんやろ」
血は流れることはないが、リオンの顔面が切り裂かれ、姿がぼやけていく
「な、なんだって?」
石田は慌てて飛び降りた

「あゆみん大丈夫?」
工藤が大声で駆け寄ろうとするが、女が指先で線を描くと、工藤の足元の地面に亀裂が入った
「わ、私なら大丈夫!リオンが消えても私も跳ね返ってくるわけじゃないし
 それよりも、くどぅは?」
「はるも大丈夫。だけど、全然サポートする余裕がない。視ることもしないでどうしてこんな動きができるんだ?」

呼吸がすでに早くなっている石田やまだ一歩の腕で宙に釣り上げられている生田を一瞥し、女は笑った
「なんや、幻獣いうても所詮はこんなもんかいな」
「な、なんだって?」
そして、女は生田を左手一本で軽々と放り投げ、その放物線上に横一文字に線を払う

174 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:22:06.66 0
生田が首をその線に向けて傾げると、そこには暗黒の闇が口を開けて待っていた
吸い込まれてしまえば一巻の終わり、そのことを直感的に生田はわかったものの、体がいうことをきかない
「生田さん!まーちゃん!」
チェルシーはまた驚かされることになる
つい、先ほどまで目の前にいたはずの同い年くらいの子が、投げ飛ばされた女の元に一瞬で移った
そして、次の瞬間には二人ともチェルシーの傍に戻ってきたのだから
「あぶない・・・まさきちゃん、ナイス!」
「イシシ・・・うぃーくたさん、無事なの?」

「・・・さすが、ダークネスの大幹部といった実力ですね」
もう一人の背の小さな影のある少女、小田が冷静に呟いた
「! ダークネス? ダークネスなの?」
チェルシーが急に立ち上がったので、譜久村はしりもちをついて倒れた
「いたっ。どうしたのよ?急に?落ち着きましょう」
しかしチェルシーにはそんな言葉など耳に入らない。女に向かい駆け出す

(許さない、私のパパを! ママを!)

燃え盛る青い焔 崩れ落ちたかつて家だった無数の土砂
散らばるガラス片 倒れた自慢だった庭に植えられた木々たち
部屋に飾っていたお気に入りの熊の人形 ママが大事にしていた花瓶の欠片 パパの革靴

チェルシーが気付くと誰かに後ろから抑えられていた
「・・・つらい思いしたのはわかるけど、今はだめ
 ・・・あなたじゃ勝てない」
「離して!いやよ!どうしてよ!許せない!許せないんだから」
暴れるチェルシーの傍に譜久村が追いつき、肩に手を置いた
「そうね、私達も許せない。でも、普通の人間である美希ちゃんには荷が重すぎるわ
名前を呼ばれ驚き、思わず振り返るチェルシー
「どうして?私の名前を?」
「だって、私たちのお店にポスターを貼ってくださいってお願いにきたじゃない。それにかわいい子は把握済みよ」

175 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:22:51.56 0
生田は頭を抱え、空を仰いだ
「ああ、また一人記憶を書き換えないといけんのかいな・・・苦手やけん」
「イシシ、うぃくたさん、今度は失敗しないでね」

「ちょっと、みんな、そんなこと言っていないで加勢してよ!!」
石田がリオンを再び呼び寄せ、背に乗りながら女の裂撃を避けるように縦横無尽に飛び回っていた
「い、いくらサバンナを走り続けたとはき、きついよ」
ダークネスの大幹部、中澤が存在を忘れていないかとでも問うように次々続々手を払い続ける
「はあ、はあ、あいつ、ばけものかよ、む、無尽蔵に裂撃作るなんて・・・ありえないよ
 まるで一人じゃないみたいだよ。どこにこんなにエネルギー貯められるっていうんだよ」
「ほらほら、無駄口叩いていると切り裂かれるで!」
リオンを慌てて上昇させ、間一髪のところで裂撃を回避する

「・・・確かに余裕はなさそうですね。譜久村さん、いかがします?
 ・・・石田さんを犠牲にするという作戦でも私は構いませんが」
「うん、それは冗談だとわかっているけど、まあ、えりぽんがただ飛び込んでいったと思う?」
少し遠いところで生田が笑ってみせた
「さすが、みずきっちゃね。戦いはパワーだけじゃないってことを魅せてやるとよ」
そういうと生田はピアノ線を引っ張ってみせる
(何が起きるんだ?)

相変わらず縦横無尽に走る抜けるリオンだったが、急に上空に進路を変え、浮かびあがった
「なんや、敵前逃亡かいな」
「違う、戦略的撤退だ!」
「物は言いもんっちゅうわけか」
しかし、そこで中澤はリオンの口元に光るものがあることに気付いていなかった
中澤にはみえないが、工藤は笑って、それを見た飯窪は視覚を同調させた
「ははーん、なるほどですね。コンビネーションは完成していたってわけですね」
そして、その視覚を仲間達全員に繋げた

176 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:23:42.21 0
「え? え?」
突然自分のものでない視野が飛び込み慌てるチェルシーに譜久村が大丈夫よ、と優しく答える
「これは私達の仲間の能力によるものだから。
あっちのショートの子、くどぅは千里眼でなんでも視ることができるの
そして、その横のストレートの子、はるなんの能力、『五感共有』で視界を繋げただけだから」
「『五感共有?』」
「そう、視覚、味覚、嗅覚、触覚、聴覚を共有したり、させることができるの。そしてこれは千里眼でみた世界」
「・・・」

そこには信じられない世界が映っていた。そして、これが能力者の世界ということなのだと改めてチェルシーは感じていた
そして如何に武器のない自分が弱いのかと思い知ることとなった

「さあ、仕上げと逝くとよ!」
ピアノ線を思いっきり引っ張りあげる生田

不穏な空気を察知した中澤は身構える
しかし、突然、肩に痛みが走り、傷が走り、血が噴き出し、肉がえぐれていく
「なんや、これ、まさか?」
顔を向けようとすると頬に傷が走り、足を動かそうとすると足に痛みが走る
「面白いものみせてやるよ!」
工藤が飯窪に指示を出すと、飯窪は中澤と工藤の視界を繋げた
「・・・やはりか」
中澤の目に映ったのは幾重にもかさなった鳥加護のようにピアノ線の檻が自分自身を囲っているビジョン

「リオンにえりのピアノ線を咥えさせておいたとよ。初めにリオンが消されたときは焦ったけど、なんとかなったとよ」
「な〜に、このリオンの力があれば、私は最強ですよ!」
生田の傍に着陸した石田は自慢げに胸を張った
「お見事!さあ、えりぽん、今のうちに」
「大丈夫やけん、もう逃げ場はないとよ。少しでも動けばワイヤーで輪切りが完成するとよ!」

177 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:24:40.73 0
「はあ?なんやこんなピアノ線なんかでうちを止められるとでも思うたんか?
 じゃかしいのお・・・こんなもん気にせえへんわ!!」
「な?」
中澤はピアノ線が食い込むのを気にしないように四肢を広げた
「あ、ありえないとよ!自殺行為っちゃろ!特製のピアノ線やけん、骨まで斬られるとよ」
「うおおおおおぉぉぉ!」
中澤はそのまま雄たけびをあげた
「うわあああ、ピアノ線が切れたと!」
しりもちを着いた生田の目には、中澤の周囲の空気が蜃気楼のように揺れて映ってみえた

「あれは?」
「・・・気合だけでピアノ線を引き裂いたようです。規格外の能力者ですね」
「そんな冷静になんでいられるんだよ。小田ぁ!」
「・・・焦っても敵の思う壺ですから、譜久村さん、どうしましょうか?」

「! ねえ、オダベチカ あれ すごいよ!」
佐藤が高いキンキン声で小田の袖を引っ張り、指をさす
「な、なんかいな?」
「体中に無数の黒い傷?闇を纏ってるみたいなんだけど」
石田と生田が驚くのは無理もない。中澤の体、いたるところに無数の傷が生まれているのだから

「何を驚いとるんや?こいつを作ったんはおまえらやろ?
 ピアノ線で抉られる部分を自分の力(空間裂隙)で前もって削り、そのあと再び裂隙から肉体を生み出しただけや
 せやから、おまえらでは敵わん相手やいうとうねん」
そして、両腕を払う。それらは照明をつなぐ鎖を断ち、無数の鉄骨がリゾナンターの下に落ちてきた

「キャー!」「ひいぃい」「あわわわわ」
思い思い悲鳴を上げ、必死で鉄骨を交わすリゾナンター達
しかし、チェルシーは唯一人別の行動を取った

178 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:25:13.56 0
(ジョニー!!)
動けないジョニーの下にただ一人向かったのだ
身を挺して鉄骨から守ろうとするチェルシーの存在にジョニーも気づいたのであろう、口を動かそうと試みる
ジョニーに覆いかぶさるチェルシー

無数の埃や塵により視界は奪われる。そこに飛び込んできた中世的な声
『危ない!ミキさん、今すぐ避けて!』

千里眼の工藤の声だと気づいたが、動けない
もしチェルシーが動いたら、ジョニーが犠牲に。しかしこのままでは二人とも犠牲に

大きな鉄の塊が二人目がけて落ちていく
小田の時間跳躍では事象はなかったことにできない。佐藤の空間跳躍は見えない相手には使えない
譜久村のコピーの中にも対応できる力はない。石田のリオンでも遠すぎる
生田のワイヤーで落下物をはじくには重すぎる。工藤や飯窪には何もできない

苦しい選択をしなくてはならなかったが、チェルシーは優しかった
(ごめん、やっぱりさ、ジョニーを置いてはいけないよ)
誰かの呼ぶ声がした。それをチェルシーは心地よい声と感じ、天使の声なのだと決めつけた
ジョニーと視線が合った
「大丈夫だよ、私は死なないから」

そして地鳴りのように低い音が響き渡った

「ミキちゃ〜ん」
慌てて駆けよるリゾナンター達、不敵な笑みをうかべている中澤
「ふん、まあ、こんなもんやろ」

誰もが二人の死を悟っていた
しかし、二人は生きていた

179 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:25:40.02 0
それに気が付いたのはチェルシー、自分自身だった
ほこりまみれになり、細かな傷を負っているが、生きている
「ジョニー!どこ・・・なの?」

「こ、ここ、さ」
ジョニーもチェルシーの横で倒れていた
「きみをしなせはしない、から」

どうして助かったのか?答えは簡単だった
先程二人が立っていた場所から二人がいる場所、その間には血痕が道筋を造っていた

「ジョニー、あなた、私を助けるために能力使ったのね?」
既に唇は青くなり、震え始めているジョニーにかけよるチェルシー
「バカ!なんでこんなことを!」
「きみをしなせはしない、から」

何がそこまでジョニーを動かすのかわからなかった
でも、早くしないとジョニーは助からない
「待ってて!ヒーラーがいるの!すぐ呼ぶから!」
ジョニーがチェルシーの足を掴んだ
「いいんだ、もういいよ、僕はもう、助からない
 だからさ、お願いがあるんだ

 ぼくを殺してくれないか?」   (Chelsy

180 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/02(月) 20:29:02.09 0
>>172-179
あけましておめでとうございます。
13期の期待に活躍するとともに、先輩メンバーがいい刺激を受けてくれるといいなワクワクしています
今年こそライブに行きたいですね・・・
さて『Chelsy』も次回最終話の予定です。御愛読ありがとうございました。

181 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 00:03:24.74 0
読む前保

182 :p4043-ipad310kobeminato.hyogo.ocn.ne.jp@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 00:32:11.86 0
「私は双極性障害です」レイア姫のキャリー・フィッシャーは、心の病と闘う勇敢な戦士だった
http://fromlives.ezua.com/45_8.html

183 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 01:11:24.22 0
>>180
チェルシーきたー!スベリースコンビネーション良いね〜ちゃんとサバンナでの修行も役にたってる?みたいでw

でもこのタイミングで中澤姉さんってかなりムリゲーなような…どう切り抜けるんだろ?チェルシーの覚醒があるのか?

そしてジョニー・・・あんた最高だよ!カッコいいよ!!願わくば生きてちゃんと罪を償って欲しい

184 :p4043-ipad310kobeminato.hyogo.ocn.ne.jp@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 02:14:49.66 0
2016年の女性向けスマホ漫画広告を振り返る(前篇)
http://fromlives.ezua.com/16.html

185 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 08:05:17.16 0
ほほお

186 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 08:05:32.73 0
もう終っちゃうのか…
最初リゾナントに行ったのは覚えてたけどしばらく登場しなかったからどうなるかと思ったら
暑いな!リーダー

187 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:03:47.13 0
以下したらばより転載

【注意事項】
長いです。残虐な描写を含みます。
あくまでも13期2人の成長録です。リゾナンターと特定名の無い人達が出ます。
それでも良いよという方はお付き合いください。

188 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:04:32.27 0
 かえでぃー 気付いてるんでしょ? きみの心が繋がってる事
 いつでも待ってるからね いつか一緒に歩ける事
 え? はは そうだけど でももっと近づけるよきっと
 かえでぃーがここに居る事もちゃんと意味があるんだからさ
 …本当に待ってるんだよ皆 皆 ね
 かえでぃーを信じて 待ってるから
 例えどんな立場になっても 敵になっても 信じてる

189 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:05:36.39 0
それは死の閃光。
男の首が飛び、断面からは鮮血が噴出し、天井から床を染める。
頭部が本人の足下の床に落ち、転がった。
断面から血が溢れて、血の海を広げていく。
女が刃を振って血糊を払い、鞘に納める。

笑声。

床に転がる男の首が掠れた声で笑っていた。
女が硬直していると、床に倒れた男の胴体が動く。
左手を伸ばし、傍らに転がる頭部を掴んで当然のように首の断面に合わせた。

途端に傷口が埋められ、皮膚が繋がる。
数秒で首が繋がり、男の口から呼吸が漏れる。

 「ははは、あああああーああーあー………ふう。
  肺がないとやっぱり声が出ないもんだなあ…」

声と共に切断で逆流してきた血が唇から零れる。
男は左の手の甲で血を拭った。

 「餓鬼だと思って見くびったよ。立派な能力者じゃないか。
  今日のお人形は中々に威勢がいい。最高の優越感が得られそうだ」

男の額の右、左眼球、鼻の下、胸板の中央、左胸、鳩尾。
それぞれに『風の刃』がどこからか現れて串刺しにしていく。
全てが人体の急所を狙って貫通している。

190 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:06:38.85 0
女が黒塗りの刃を振り下ろす度に『風の刃』が発射。
右側頭部、右頬、首の右側、右胸板、肝臓がある右下腹部。
致命傷を与えるために次々打ち込まれ続けた。

倒れていく男の足が止まる。
腕が振られ、血飛沫。どこから取り出されたか分からないナイフで
女の左肩が抉られていた。
傷口を気にせず、女が間合いをとって後退する。

 「いってえな……普通なら十回は死んでる」

血の穴となった左の眼窩の奥で、蒸気と共に蠢く物体。
視神経と網膜血管が伸びていき、眼球を形成していく。
水晶体、瞳孔が再生すると上下左右に動いて正面に止まる。

それを合図に男の全身から湯気があがると、他の傷口も再生の兆しを見せた。

 「”お人形さんが言った通り”、俺は不死者なんだ。
  組織に居た科学の大先生がある能力者の研究で入手した細胞を移植したのさ。
  つまりは普通の武器じゃ殺せない。さあどうする?」

不死身の男を前にして少女の態度は変わらない。
黒塗りの刃を構えて前に出る。同時に男の胸板を切り裂く一閃。
だが切断された肋骨は癒合し、筋肉が接着し、皮膚が覆っていく。
時間が逆流したかのような再生を見せつける。

だが女の刃は揺るがない。
溜息のような息を一つ、吐いた。
その姿に男が反応する。

191 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:07:42.94 0
 「なんだよその面倒くさそうな態度は。ムカつくなあ。
  死ぬ可能性があるのはそっちなんだぞ。
このままじゃジリ貧なのを理解できないぐらいはやっぱり餓鬼のやり方か」
 「そうね、だから、面倒くさい事は任せようかと思うの」

女が久しぶりに言葉を発した。
それに対して男が僅かに笑みを浮かべたが、一瞬で消失する。

黒塗りの刃から異様な波長を感じたのだ。
狂気の波が男の肌に粘着し、気味悪さに鳥肌が立つ。

 「なんだよ、それ」
 「気付いた?でも、もう決めてあるのよ。アンタを餌にする事は」

刃が静かに振られる、男にではない。
まるで”ソコ”に何かがあるかのように刃が空を斬る。

 【扉】が視えた気がした。

その瞬間、女の左右には黒犬と白犬が着地する。
体色が違うだけで同じ大型犬。猟犬に似た逞しく伸びた四肢に尖った耳。
筋肉によって覆われた全身の終点には太い尻尾。

 「犬の餌にってか?ふざけてんじゃねえぞ」

192 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:08:45.09 0
男が右手を掲げる。
違和感。男は自らの右手首の断面を眺めた。
血と共にナイフを握った右手が宙を飛んでいく。
激痛とともに跳ねて部屋の中央に着地。

 「なっ………!!!!????????」

右手が落下する前に、男が長年の殺人で身に付けた肉食獣の直感は
今のこの場において捕食者は自分ではなく、眼前の女こそが
捕食者であると告げていた。

 「気付いた時にさっさと逃げれば良かったのにね」

女の言葉に反撃よりも逃走に移るために膝を撓める。
伸ばそうとした男の姿勢が崩れた。
体重がかけられると共に右膝と左脛に朱線が引かれ、鋭利な切断面が描かれた。

 「ぐぎぃっ」

残った左手を床について男は転倒を避ける。
先に切断された右手がようやく床に跳ねて落下。
左手一本で上半身を起こすと、女が見下ろしていた。
横手には黒犬が侍っている。口には鮮血を吐く男の手を咥えて。

 「この子達、良い子でしょ?普通の子達よりも頭が良いの。
  人殺しの首を掻き切ってくれるとても従順な良い子達でしょ?」
 「ころず、ごろじっで……!?」

193 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:09:24.02 0
反撃に動く左手と同時に、鮮血に気付いた時には左肘が切断。
不死者の背後で白犬が左腕を咥えていた。
通常の人間なら右腕を失った衝撃で即死するか、手足の失血で死亡する。

だが不死者を自称する男は既に血液を作り、手の指が復活し始めていた。
自らの血の海に転がる男の前に女が立つ。
右手は無造作に黒塗りの刃を下ろし、刃は男の右肩に突き刺さる。
全身の激痛に足される新たな痛みに、男は悲鳴を漏らした。

 「ああ、やっと痛がってくれた。
そんな事してるから100%の力が発揮できないんじゃない」
 「なん、くそっ、なんで俺を見つけてこんな事を……」
 「意味がないことは話したくないの。無意味は嫌い。
  アンタはただ餌になるしかないんだ、殺人鬼」

女が刃を引き抜く。男の新しい四肢を再び切断。
右手が握る刃に再び全体重をかけていく。
激痛にまた男が全身を震わし、刃を引き抜き、空中に掲げる。
女の峻厳な目が男を射すくめる。

殺意を込めて、憎悪を込めて、何度も何度も殺す、殺す、殺す。

 「大丈夫、精神を強く持ってれば死なないわ。
  死ぬ前に抵抗して、さっきみたいに殺気を見せて」

女は男の肉へ、刃を振り下ろしていく。
肉を突き貫く音に悲鳴が混じる。

194 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:10:04.42 0
 「なんなんだ、なんだよおまえはあ!」
 「言ったよね、無意味は嫌いなの、さあ早く、治さないと死ぬよ?」

冷徹に冷静に告げる女は既に自分の異常さを自覚していた。
だから止めない、止まらない、止める理由がない。

床の上の肉、貫かれた肝臓の表面で肉色の泡が立ち、修復していく。
砕かれた骨が再生し、再統合されていく。
裂かれた筋肉たちが繊維を伸ばして統合していく。
桃色の真皮が修復され、続いて表皮が張られていく。
表情に正気がなくとも、男は生存していた。
生きたい。生きたい。生きたい。生きたい!!

 「………」

誰かの名前を呼んでいたが、その言葉にも意味はない。
男が崇拝していた者も今は居ない。
存在しない。だから女はただただ刃を振り下ろす。

195 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:10:52.56 0
僅かに目を細めれば、其処には確かに”何か”が浮遊している。
常人には見えない、異能者であるからこそ視得るもの。

 【異能力】

彼女が一生懸命喰らっているのはそれだ。それしかない。
女にはまるで臓物を喰らう化け物に見えた。
何故なら彼女が『異獣』である事を知る数少ない人間で、故意に彼女に
異能力を食べさせているのは紛れもなく女自身である。
満ちる事に僅かな笑みを零す彼女に、女は凍てついた視線を送った。

相手の男は不死者だと豪語していたが、女にとっては二度目の遭遇だった。
一度目の不死者は『LILIUM計画』と称した研究に命を捧げて
真の不老不死に近づくあと一歩の所だったが、結局その命題を捨てる事となった。

リゾナンターと呼ばれた者達の抑止力が、その支配を止めたのだ。

思えば、あの力を得ることが出来たなら既に目的は達成できていたかもしれない。
この界隈に詳しい情報屋から得たもので一番近い人物を選んだのだが、これでは足りない。
足りなさすぎる。

 「加賀さん、ごちそうさまでした」

女は律儀にそう言った。何とも人間に近い事をするのだろうこのバケモノは。
人間に近すぎるせいで『異獣』の尊厳などまるで無い。
人型であるが為に能力という能力を持ち合わせる事なく現れている異界の住人。
異獣召喚士としての自分の力の弱さに、女は拳を固く握りしめる。

196 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:11:27.51 0
 「行こう。あとは警察が何とかしてくれる。
  証拠も何もないからきっと迷宮入りになる事件だろうけど」
 「それって加賀さんには不都合なことですか?」
 「どうともならないよ。今までもそうだったでしょ?」
 「そうでしたね。……あの、加賀さん」
 「何?」
 「……ご、ごちそうさまでした」
 「それさっきも聞いた」
 「あ、あはは、へへ。ごめんなさい」

何がおかしいのだろう。言おうとして、溜息が零れる。
バケモノに人間らしさを求めても仕方がない。
ただ力のままに鍛えるだけの存在に関係性を見つける事は無意味だ。

異獣召喚士である以上、異獣を鍛えなければいけない。 
喰らって喰らって喰らい尽くしてバケモノを強くしなければ。
たとえどんな事をしてでも、たとえどんなものを利用してでも。

あどけない笑顔を見もせずに女は刃を構える。
黒塗りの刃に掛かれた文字の列が線となり、宙に描かれていく。

文字で象られたのは鎖が散らされた【扉】
 黒犬と白犬の両目が煌めいたかと思うと、その扉に向かって
 飛び跳ねた姿が白煙のように消えた。

文面を最後まで読むことなく、再び右手が振られる。
刃が紡いでいた光の文字が掻き消され、【扉】が閉じられる。
鎖が戻り、錠前が施され、目が閉じるように闇へ消えた。

197 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:12:18.59 0
黒塗りの刃は鞘へと収まり、不気味な気配が一切遮断される。

 「行こう、レイナ」
 「はい加賀さん」

女、加賀楓の後を異獣、レイナが付いて歩いていく。
血生臭い世界を背負い、加賀は静かに前を見つめている。





 ――― もし時間が開いたらお店に遊びに来てよ
 コーヒーが飲めないなら紅茶もお茶もあるし
 美味しいフレンチトーストでもてなしてあげるよ
 待ってるね ずっとずっと待ってるから
 君のお友達も連れておいでね かえでぃー

198 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:13:52.95 0
>>188-197
『朱の誓約、黄金の畔』

とりあえず冒頭部分のみを書かせて頂きました。
本編の開始は今しばらくお待ちください。

199 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 09:33:41.63 0
以上したらばより転載完了

新年早々超大作きた!!13期案全て盛り込まれてるしかもタイトルがまた良い

もしや『LILIUM計画』ってチャットで話してた未発表作品なのかな?早く某作者さんが続き書いてくれる事祈ってます

喫茶リゾナントでかえでぃーを待ってるのはきっとあの子なんだろうな…

200 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 11:55:15.17 0
終わる話もあれば始まる話もある
それがリゾスレ

201 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 13:09:47.94 0
そうして共鳴は続いていく

202 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 13:56:31.16 0
本編正座してお待ちしております

203 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 14:46:16.19 0
二匹の異獣が加賀・横山スレに貼られているこの子達に思えて仕方ないw

499 名無し募集中。。。@無断転載は禁止 2017/01/01(日) 18:17:40.83 0
13期かな
http://i.imgur.com/FBMxFUj.jpg

204 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 17:08:22.75 0
ほぜほぜ

205 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 17:51:57.61 0
>>203
おいおいなんて可愛さだよ!犬好きの自分はノックアウトされました

13期本編も楽しみだしチェルシーもハラハラして面白かった!けどジョニー…死なないでくれよ

206 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 19:05:42.10 O
今年もいい年になりそうだ

207 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:33:50.91 0


ピンク色の看護服の女に追い詰められたところに現れた、仲間と思しき水色の看護服の女。
肩にかからない程度のやや短めの黒髪、きりりと上がった眉と瞳はいかにも自信に満ち溢れている。
そして。この女も、ピンクの女以上の「いいもの」をぶら下げている。
その春水にとって好ましくない存在の彼女が持ちかけたのは、意外な提案だった。

「なあ自分。うちらの、仲間にならへん?」

全体の印象同様、意志の強そうな目に、思わず引き込まれそうになる。
おそらく。春水は確信する。この女も、「尋常ならざる力」の持ち主であることを。

「まだ弱いけど、鍛えればそれなりにモノになりそうやしな」
「ああ。『先生』の施術で、もっと強くなれる」

二人の「看護師」に囲まれる春水。
しかしここは病院でもなんでもない。さらに言えば、何かの勧誘をされているようだ。
そこで、はたと春水は気付く。

「まさか。『弐狐動』使こうてうちをおびき出したのも」
「せやで。あんま高級な餌と違うけどな」

嬉しそうに語る、ピンク色の女。

「ま、うちらも色々手間暇かけてこないな機会を設けさせてもらってる次第や。労力に見合った成果を、上げんとな」

言いながら、手を差し伸べる水色の女。
春水は、その手を思い切り跳ね除けつつ。

208 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:35:38.35 0
「断る。うちは、今の環境で十分や」

はっきりそう言うことができた。
確かに馬鹿ばかりで下らない仲間たちだが、それでも楽しい日々を送っている。
何が良くて目の前の得体の知れない連中の仲間入りをしなければならないのだ。
そんなもの、選択肢にすらならない。

「…そんな腐った泥沼に沈むような人生で、ええの?」

だが、水色の女の辛辣な言葉が、春水の胸を深く抉る。

「く、腐った…やと!!」
「あんたがフィギュアスケートの世界で活躍してたんは、調査済みや。『能力』の発現がもとで、銀盤を追われたこと
も、な」
「!!」
「経緯は不幸やったけど。あんたのその能力は、神さんが与えた『宝物』や。それがあれば、うちらの組織に入れば。
何だってできる」

こんな呪われた力を「宝物」などと。
春水は反駁しようとするが、女の言葉の説得力が波のように押し寄せる。
彼女の言う組織、おそらく「能力」を持っている人間が何人もいるのだろう。そう考えると、女の嘯く「何でもできる」
という甘言も強ち嘘ではないのではないかとすら思わされた。

「その『悠宙舞』とかいう連中に、お前の何がわかんねん。所詮あいつらはうちら能力者のことなんて何も理解できひん
ボンクラどもや。そないな下らない存在とつるんで、何の意味があんねんな」
「……」
「うちらなら。うちの組織なら。自分のこと、輝かせたる。何やったら、フィギュアスケートの世界に戻したって」

ぱん、ぱん、ぱん。
そんな緩慢な拍手が、聞こえてくる。
春水自身の、拍手だ。

209 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:36:54.68 0
「あんた、随分雄弁なんやな。うちも思わず心動かされそうになったわ。せやけど」

言うや否や、鋭い蹴りを水色の女に向けて繰り出す。
舞うようなハイキックが、女の顔を捉えた。

「あんたらみたいに、人を人とも思わんような連中の仲間入りなんて、まっぴらごめんや!!」

目的のためなら、「弐狐動」を道具のように使い捨てる行為。
倒れている男に、さらに攻撃を打ち込む非道。
春水には見えていた。こんな連中の仲間になってしまったら、自分は「人」ではなくなってしまう。
どんなに腐ったって、それだけは嫌だ。

春水の足は、紅蓮の炎をあげて燃えている。
しかし。水色の女に燃え移る気配すらない。

「な、何やて…」
「もう一個言い忘れてたわ」

ピンク色の女が、嬉しそうにこちらに顔を突き出す。
短い間のやりとりだが、もうわかる。どうせ、ろくでもない話。

「あんたと同じ、言うたけど正確にはちゃうねん。うちらは…『機械』でできてるんやで」

次の瞬間、途轍もなく嫌な予感がして足を引き抜く。
水色の女は春水の足を握り損ね、それでも不燃性のブーツを恐ろしい握力で引き千切った。
一瞬でも判断が遅れていたら、足を砕かれていたことだろう。

210 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:38:00.82 0
「交渉決裂、にはまだ早いな。言うこと聞かへん野犬は…躾けたらええ」
「うち、『しつけ』好きやで?」

にまぁ、と笑いつつ再び春水ににじり寄ろうとするピンク色を、水色が制止する。

「弱いもん虐めなんか、気分のええもんと違う。ここはタイマンで勝負といこか」

来ていた皮ジャンを脱ぎ捨て、水色の女が一歩前に出た。
あまりに不可解な展開に、春水は思わず訊き返す。

「タイマン、やて?」
「うちは一切『能力』は使わへん。あんたは思う存分その燃える足技使こうたらええ」
「はぁ?一体どういう」
「それくらいハンデつけへんと、一方的になってまうからな」

春水のプライドが、激しく燃え上がる。
ええかっこしいが。絶対後悔させたる。肩は負傷しているものの、そんなことで根を上げるほどやわな根性はしていな
い。それに、相手が「能力を使わない」と言っている以上、負けるはずがない。とも思っていた。途中で後悔して能力
を使い始める頃には時すでに遅し、というくらいに速効で畳み掛ける気でいた。

211 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:39:23.93 0


「ぐっ、げっ、げぼっ…はぁっ…く、くそがぁ…!!」

春水が水色のナース服の女に攻撃を仕掛けてから、数分が経過していた。
何度も叩き込まれる、紅蓮の蹴り。大の大人でも苦痛に顔を歪める炎熱も、女にはまるで通用しない。
それどころか、蹴りの連続攻撃の隙を突いた、あまりにも重い拳の一撃。
春水の薄い腹がたまらず悲鳴を上げる。そして態勢を崩したところで今度は足を狙った容赦ない攻撃。ガードしようと
した手ごと叩き伏せられ、骨は軋み激痛が走る。

完全に、大人と子供の喧嘩だった。

「こんなんで終わり? でも安心しい。『組織』に入れば、今とは比べ物にならんほど強くなれる」
「だ…誰がお前らの仲間なんかに!うちには、『悠宙舞』がある!!おまえの…おまえなんかにぃ!!」

血反吐を吐き、何度地に叩き潰されようとも。
女たちの仲間になる気などまったくなかった。だが。

「ゆうちゅうぶ、って、これのこと?」

ピンク色の女がポケットをごそごそ探り、黒ずんだ布袋を取り出した。
黒、いや、そうではない。「中身」から滴り落ちる何かが、袋を染めているのだ。
ゆうちゅうぶってこれのこと。自然に引き攣ってゆく春水の表情を嬉しそうに見ながら。
中身を春水の前にぶちまける。
あるものは白く、そしてあるものは肌色、形もさまざま。球体のものもある。

「な…んなんこれ…」
「うちがここに駆けつけるまでにな。あんたのお仲間、みーんなちゃぷちゃぷしたったわ。そん時の戦利品」

212 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:40:33.94 0
血糊のべっとりとついた、指先。根から思い切り引き抜いた、歯。千切られた、耳。白と黒の、目玉。赤黒い、舌。
指に嵌められた指輪に、耳に彫られたタトゥー。舌先の、ピアス。
どれも、見覚えがあった。

「もうあんたの仲間はみーんなおらへん。これであんたが仲間入りを断る理由もなくなったやろ?」

にっこりと笑う、ピンクの女。
この女の言っていることは。言っていることの意味は。目の前の肉塊は。

嘘や。
嘘や嘘や嘘や
嘘や嘘や嘘や嘘や嘘や嘘嘘や嘘やうそやうそやうそやうそやうそやあああああ!!!!!!!!!!!!

仲間たちの笑顔が次々と浮かんでは消えてゆく。
泥沼のようにどうしようもなく淀んだ、それでも自分が見つけた最後の居場所。それなのに。
それすらも、奪われなければならないのか。

「うああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!」

炎が、炎の形をした殺気が春水の両脚から立ち昇る。
髪の毛は逆立ち、目は獣の色を呈し、目の前の二人を本能で射殺すかのように。

「なんやねん、こいつ…」
「…へえ。そんな『能力』も持ってるんや…いや、そっちがほんまの『能力』か」

明らかに嫌悪感を顕にするピンクの女と対照的に。
水色の女は、自分の心が躍り出そうとしているのを感じていた。
目の前の相手を、全力で叩き潰したい、と。

213 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:41:56.72 0
「freeze!!(動くな)」

そんな時だった。
どこからともなく聞こえてくる、流暢な英語。
次の瞬間に、何発かの乾いた銃声。さらには、二人の女の周囲が急速に煙り始めた。

「もう、何やの!」
「煙幕と催涙弾か!!」

視界が急速に奪われる中、物凄い迅さの「何か」が目の前を通り過ぎる感覚。
しまった、と思った時にはもう遅い。
煙幕がすっかり消え失せると、そこにはもう誰も居なかった。

「ちっ。やられた…」

鮮やかすぎる、何者かの手口。
こうもあっさりと「標的」を奪われると、感心すら覚える。そう言いたげに肩を竦める、水色の女。

「…あかん。生体反応消失や。完全に逃げられた。何もんや」

忌々しげに呟くピンクの女。
彼女たちの春水勧誘作戦が、完全に失敗に終わったことを意味していた。

「…えらい不機嫌やん」
「だって!もうちょいであいつ、仲間にできる思ったのに。それとあいつの『能力』…」
「ええやん。勧誘するほどの価値がある。それがわかっただけでもな」

嬉しそうに、水色の女が春水が連れ去られたと思しきほうを見やる。

「誰やか知らんけど…うちらから逃げられると思ったら大間違いやで」

そして、ここからは口にはしないが。

もしかしたらいつか。第二ラウンドがあるかもしれん。

女は、春水が一瞬だけ出した、恐ろしいほどの熱量を持つ殺気にいち早く気付いていた。
手負いの虎の一撃、下手したら、鋭い爪が自分に届いたかもしれない。と思うと、心が躍る。そんなことを想像する
だけで、楽しくなる。

だから水色の女は、気付かなかった。
自分の後ろで、複雑な表情を作っている相方の抱く感情に。

214 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:43:27.63 0


「Are you all right?(大丈夫?)」

声を、かけられている。英語。よく、わからない。
意識が、ゆっくりと戻ってくる。

「It was fortunate that I found her. But why would she be attacked...?(たまたま見つけたからよかったけど、
どうして彼女は襲われてたんだろう)」

今度は、声がはっきりと聞こえる。
春水は、その声から相手は外人の女性だろうと思った。

うち、ガイジンさんの知り合いなんておったかな…

そんな呆けたことを考えるのも、ほんの一瞬のこと。
冴えてくる意識は、嫌でも先程までの出来事を鮮明に蘇らせる。

ナース服の二人の女。仲間に勧誘。ありえへん強さ。仲間たちの、死…。死?

「ああああああっ!!!!!!!」
「わぁっ!?」

突然の絶叫。
叫ばずには、いられなかったのだ。
しかしそんな事情を知らない相手は、突拍子もない出来事に腰を抜かしてしまう。

215 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:44:49.87 0
「…あれ、あんた」
「え、あ。よかったぁ。酷くやられてたから、意識が戻らなかったらどうしようって」

見たことも無いような場所。
経緯はわからないが、今自分はこの田舎から出てきたような少女と一緒にいるようだ。
辺りを見回すと、薄暗い照明に照らされ、スコップやら台車やら何かの入った麻袋が見える。きっと工事現場の用具
倉庫か何かなのだろう。

そこまで把握した春水は、咄嗟に考える。
さっきまで自分に話しかけていたのは、金髪の外人の女の人のはず。
こんな野暮ったい顔の少女ではない。

「誰?」
「だ、誰って…そうか。自己紹介がまだだったもんね」

言いながら、少女は懐から黒のパスケースを取り出し、開いて見せる。
一生懸命に凛々しい表情を作っている、制服姿の少女の写真が見えた。写真の下は英語の羅列で何を書いているのか
は理解できないものの、辛うじて春水は一番目立つローマ字を解読する。

「え、と…Miki Nonaka ?」
「そう。私の名前は野中美希。あなたは?」
「はるな…尾形、春水」

こうしてぎこちないやり取りから始まった二人ではあったが、徐々に互いの状況を把握してゆく。
野中美希。年は、春水より1つ下。たまたま二人の女に襲われている春水を発見し、救出活動を実施したとのこと。
海外のとある機関に所属している「エージェント」だという。俄かには信じられない話、しかしあの身のこなしや武
器の扱いを見るとなんとなく真実に思えるような気がした。

216 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:46:23.68 0
「まあ確かに。煙幕の使い方とか、銃撃つとこなんてそれっぽかったけどな。ん? 銃?」

春水は気付く。
自分が美希の持っていた拳銃によって撃たれ、気を失ったことに。
美希は春水に、麻酔性のある弾丸を放ったのだった。

「おいこら!何してくれてんねん!!」
「ノ、ノー!!sorry!! でも、あの時はああするしか…」

いきなり牙を剥く春水に、美希は早くも及び腰。

「自分が邪魔せえへんかったら!!せえへんかったら…うちがあいつら、八つ裂きに!!!!!!」
「…されるところだったよ。たぶん」

しかし、美希は春水の憤りに対して首を振る。

「な、なんやて!!!!」
「私から見るにあの人たちの実力は…達人の領域に達してる。格闘術の経験すら無いあなたに、勝ち目があるとは思
えない。例えあなたが、異能の持ち主だとしても」
「ぐっ…!!」

確かに美希の言う通りだ。
自分に格闘の心得があるかと言えば答えはノーだ。付け焼刃の喧嘩殺法、しかも大してフィジカルがあるわけでもな
い。そもそも、フィギュアを辞めるまで喧嘩らしい喧嘩ひとつしたことなかったのだ。

そこで、春水はふとあることに気付く。
美希は、自分のことを「異能の持ち主」と言った。
何故、そのことを知っているのか。たまたま見かけただけでそんなことがわかるのか。

217 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:47:28.88 0
「あんた、どうしてうちが…」

言うより早く、美希が手を前に翳す。
俄かに、手のひらがうっすら光を帯びてきた。
よくよく見ると、覆っているのは。細かい、電流。

「私があなたのことを『能力者』と認識できるReazon。それは、私も『異能の持ち主』だから」

美希もまた、能力者。
今日はなんて日だろう。自分にしかないと思っていた呪われた力を、何人もの人間が持っている。あまりに出来過ぎ
た話だとは思うが、今目の前で繰り広げられてることもまた、事実。

「だから。あの二人の実力も、よくわかる。たぶん…私の力をフルバーストでぶつけたとしても」
「そんな…って、せや! 仲間は!! うちの仲間は!!!!」

二人の女を再び話題に出されて、春水は再び取り乱す。
あんな指から、歯から、目玉、舌まで。本当に、仲間たちはあいつらの手にかかって殺されたのか。そんな馬鹿なこ
とがこの日本で、行えるのか。もし本当なら、絶対に、絶対に許さない。

「待って。それ自体が、あの人たちの罠かもしれない」
「はぁ!?」
「時間がないわ。あなたの仲間の、名前を教えて」

218 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:49:05.64 0


実に恐るべき手際の早さだった。
美希は手帳サイズのモバイルPCに春水から聞いた仲間たちの情報を入力し、短時間のうちに住所から電話番号まで
を徹底的に調べ上げた。そして、公共機関の人間を装い、全員の安否を確認。結果、誰ひとりとして女たちの襲撃を
受けたものはいないことがわかったのだ。

「…どう? 少しは安心した?」
「あ、ああ。十分や…」

少しはどころではない。
彼らが無事なのとそうでないのとでは天と地ほどの差がある。
心は闇に塗り潰され、自分はどうなってもいいからあの二人を刺し違えてでも殺す、という復讐心によってのみ生き
る存在になっていたかもしれない。

「くそ!下手な小細工しおって」
「stateじゃ常套手段だよ。と言っても南部のほうから流れてきたメキシコ系のマフィアの手口だけど」
「マフィアて。あんた、何者やねん」
「言ったでしょ。とある機関に所属するエージェントだって」

これだけ言っても信じてもらえないなんて。
明らかにそう言いたげな困った表情を見てると、春水は目の前の少女をからかいたくなってしまった。

「にしても難儀やなあ。こないなうちの事情に巻き込まれて。あいつら、きっとうちのことまた狙って来よんで? 
あんた、何か任務があってこっち来たのと違うん?」
「うう…それは…そういうことも、めったにないことじゃないし」
「ああ、そうなんや。つまり、巻き込まれ体質ってことやな」
「え!いや!そういうわけじゃ…そういうこともあることはあるかもだけど!!」

巻き込まれ体質、という単語に明らかに反応し、狼狽える美希。
図星だったようだ。

219 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:50:55.88 0
それにしても、と春水は思う。
美希に語った通り、あの連中はもう一度自分を誘いに来るだろう。その時にちらつかせる脅しが、今回のようにブラ
フである保証はどこにもない。

「もう…戻れんか」

言いながら、着ていた水色の特攻服を棚にかけた。
自分のために、「仲間たち」が危険に晒されるなど考えたくもないことだった。

「oh…あなた、ジャパニーズヤンキーだったの?」
「アホか。こんなんあいつらが勝手に…そもそもうちはヤンキーになんてなった覚えは」

不意に、「悠宙舞」の仲間たちと過ごした日々が脳裏を掠める。
確かに、腐った泥沼に浸かっているようなのんべんだらりとした生活だったのもしれない。フィギュアスケートの失
敗から目を背け、現実逃避するには持って来いの、温い場所だったのかもしれない。

けれど。
緩い仲間たちと馬鹿をやって、騒いで。笑って。
くだらない日々だけれど、春水にとっては掛け替えのない日々。掛け替えのない、仲間たちだった。

「く…う…ううっ…」

悔しかった。
大切な物を、理不尽に奪われることが。
春水の目に、光る一筋がゆっくりと流れていった。

「うち、これからどないしたらええんや…」

誰に問いかけるわけでもなく、自然にそんな言葉が口をつく。
「悠宙舞」に戻れないのなら、他にもう戻る場所なんてどこにもない。
フィギュアを失った瞬間に他人の子を見るような態度になった両親のところなど論外だ。

220 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:52:01.70 0
「ねえ。よかったら…私と一緒に東京に出ない?」
「は?」

春水にとって、あまりに突拍子もない提案だった。
しかし美希は呆気に取られる春水をよそに話を続ける。

「実はね、今回の任務も元はと言えばうちの機構のアドバイザーに紹介されたものなの。その人なら、きっとあなた
の力になってくれる。それに確か、その人の知り合いが東京にいるはず」
「…あんたの任務はどないすんねん」
「大丈夫。簡単な仕事だから、すぐに終わると思う。そうしたら、すぐにでも大阪を発とう?」

いきなり現れた少女に、まさか東京に行こうなどと持ちかけられるとは。
果たして本当に信頼できる相手なのだろうか。うまいことを言って、自分をどこかに売り渡したりするのでは。

「あの…」
「ん?」
「実は、必死で例の連中から逃げて適当な場所に入り込んだから」
「まさか」
「ここがどこだか、わからなくなっちゃって。一応、モバイルで地図は出るから…知ってる場所まで案内していただ
けると、ありがたいかなー、なんて」
「あんた、方向音痴か!!」

自称、機構のエージェント。
だが、どことなく抜けている。
もしかしたら、彼女なら、信じてみても損は無いのかもしれない。
春水は自分の直感を信じることにした。

「わかった。うちにはもう打つ手なんかあらへんし。しばらくついてくことにするわ」
「Realy!?」

何故だろう。この状況はどう考えても春水の状況に美希が巻き込まれているようにしか見えないが。
それでも、美希の嬉しそうな顔を見ているとそれでもいいか、本人も望んでるんやし。と思えてくるから不思議なもの。

こうして、春水と美希は出会った。
生まれも、育った環境も違う二つの小さな流れはここに合流することとなる。
だが彼女たちは知らない。
その先に待ち受ける、より大きな流れの存在に。

221 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 20:53:49.71 0
>>207-220
「滾る、光」 了
残るはちぇる編ですね。今年も宜しくお願いします。

222 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 21:36:22.83 0
おつおつ
久し振りに続きがどもです
敵さん二人(二体)は人ですらなかったとは
技術知識はあるのにどこか抜けてるちぇるカワイイ

223 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 23:20:10.71 0
更新乙です今年も楽しみにしてます!

ついにはーちぇるの出会う…しかも安定の巻きこまれw
関西ナースズも何やら一枚岩では無い様子…はーちんとの再戦もありそうだし

次回ちぇる編がどんな感じになるのか楽しみだわ

224 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/03(火) 23:22:29.35 0
はーちぇるの物語楽しみですね
今年も面白い作品がたくさん読めそうな予感

225 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 00:18:02.44 0
第138話 (2016/12/27(火) 21:04:33.08〜)

少女が振るった刀が呼び起こしたのは、風。
刀が生み出した風の刃が、枯葉を斬り伏せたのだ。

大きくため息をつき、少女は納刀する。
しかしその表情は、いまいち優れない。

「…まだまだ、か」

 第137話「木々に佇み、風に吹かれる。少女の、名は」より


第138話 作品一覧

(138)77「荒れる異獣ー玲奈の決意」
>>77-81

(138)135『カエデチョウ』
>>135

(138)172「Chelsy」48
>>172-179

(138)188『朱の誓約、黄金の畔』
>>188-197

(138)207「滾る、光」
>>207-220

226 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 00:45:20.27 0
おやすみ前のホゼナント

ここ数日人少ないから朝まで保つかちょっと心配…

227 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 01:08:29.35 0
いやいやめっちゃ話が上がって最高やん
これで落とす訳にはいかんわ

228 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 01:42:01.96 0
>>199
代理投稿ありがとうございましたっ。今後は自分の配分を
考えて掲示板に落としていきます……。

計画名はほぼ思い付きです。ボツ話にあの舞台のオマージュしたものがありまして
それを引っ張り出してきました。
その話も本編に少しだけ加えるかと思いますのでそれでご勘弁ください…。

229 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 06:37:33.14 0
>>228
どう致しまして♪これからもレス数気にせず思う存分書いちゃって下さい!その為のしたらばなんだからレゾスレは助け合いでしょ?

幻の作品も読めるなんて胸熱ですわ

230 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 07:42:13.04 O
次々続々着々作品投稿されてますな

231 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 10:39:27.54 O
朝ほぜ

232 :p1122149-ipngn200804tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 11:27:49.72 0
http://mckue.ygto.com/2017080508_4.html

233 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 13:03:29.72 0
一週間でこの作品数は久しぶりのような気がする

234 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 16:16:36.65 0
さすが年末年始

235 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/01/04(水) 16:46:46.99 0
今日から仕事初めも多いから少し減るかもねぇ

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