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【小説】リゾナントブルーのМVからストーリーを想像するスレ 第138話 [無断転載禁止]©2ch.net

1 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/27(火) 21:04:33.08 0
少女が振るった刀が呼び起こしたのは、風。
刀が生み出した風の刃が、枯葉を斬り伏せたのだ。

大きくため息をつき、少女は納刀する。
しかしその表情は、いまいち優れない。

「…まだまだ、か」

第137話「木々に佇み、風に吹かれる。少女の、名は」 より

前回のお話はこちら
【小説】リゾナントブルーのМVからストーリーを想像するスレ 第137話
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77 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/28(水) 20:23:42.23 0
能力者の隠れ里の闇夜で何かが切り裂かれた。
その先には里の守護者・加賀楓が刀を納めていた。

「また抜け出ているか・・・」

楓は思いつめた顔をしながら里の中央にある家を尋ねた。
その家はどこか東京にある共鳴者の集う喫茶店に似ていた。

「終わりました。」
「ご苦労様、また現れたのね。」

その家に住んでいるのはかつてリゾナンターのリーダーであった道重さゆみ。
リゾナンターを離れてから能力者の隠れ里に移り住んでいた。

「はい、やはりまだあの子は自分の力を制御できていないみたいです。」
「時間が掛かるわね。加賀ちゃん、あの子の側にいてあげて。いちばん自分の力を怖がっているのはあの子だから。」

78 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/28(水) 20:24:57.32 0
隠れ里の奥にある屋敷でひとりの少女が一冊の本を両手で押さえつけていた。

「どうして・・・・どうしてでてくるの・・・」

少女の名前は横山玲奈。
2か月前に里に来たばかりである。
彼女の持つ力があまりに大きく、制御ができていないために隠れ里の一番奥の屋敷で厳重な管理下に置かれている。

「こんなもの!」

玲奈はさきほどまで押さえつけていた本を持ち上げて、部屋の外に投げつけた。

するとその本をちょうど訪れた楓がとっさに避けた。

「玲奈!何しているの!」
「加賀さん・・・」

楓は玲奈が里に来てから率先して玲奈の能力制御に力を貸している。

「あの本はあなたの力を制御する要なのよ。それを投げ出したらどうなるか・・・」
「制御なんかできてません!さっきも異獣が私の言うことも聞かずに勝手に飛び出したじゃないですか!」

異獣召喚。玲奈の持つ本には多くの異獣が封印されており、玲奈はそれを召喚できる。
しかしあまりに多くの異獣が封印されており、玲奈自身の力が未熟なために玲奈は異獣を自由に召喚することもできず、召喚された異獣たちは勝手に動き回る。

実はさきほども本から勝手に異獣が一体現れて、里に向かったので楓がそれを撃退したのだ。

すると玲奈が投げ出した本がひとりでに動き始めた。
本が勝手に開き始め、中から何かが飛び出して、楓と玲奈に襲い掛かった。

79 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/28(水) 20:25:55.34 0
「あぶない!」
「加賀さん!」

玲奈をかばい、楓が腕にけがをした。
さらに悪いことに彼女の能力の要である刀が弾きとばれてしまった。
さすがの楓も刀がないと本来の力を発揮できない。

「玲奈、私から離れて・・・こいつは私が引き受ける。」

目の前に現れたのは地獄の番犬「ケルベロス」のようだ。
玲奈の取り乱した感情に呼応しているのかさきほど退治した異獣よりも獰猛そうである。

「刀がないのに無茶です!加賀さん、逃げてください!」
「こいつをほおっておくわけにはいかない。里が危険にさらされる。」

楓はケルベロスの攻撃を避けながら、なんとか刀を拾おうとするがケルベロスは狡猾で楓の力の要が刀であることを見抜き、容易には近づけさせてくれない。
次第に攻撃を避けきれず楓の体に傷が増えてきている。

「くっ!玲奈、早く里の人たちにこのことを!早く!」
(でもそんなことをしたら加賀さんが・・・)

里には強力な能力者は大勢いる。しかし今、助けを呼びに行ってもこの様子では応援が来るまでに楓が助かる見込みは少ない。

「玲奈、何を・・・ぐっ!」

80 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/28(水) 20:26:38.73 0
ケルベロスの爪が楓を襲った。傷が深そうだ。
玲奈の目には涙が浮かんでいる。
自分のせいで楓が・・・
玲奈の視線に異獣を封じる本が目に入った。

「お願い、今だけでいいから力を貸して!」

玲奈が力を込めると、本が金色の光を放ち中から黄金色の鳥が現れた。
それは霊鳥「鳳凰」であった。

鳳凰はケルベロスに向かって、強力な光を放った。
その瞬間、ケルベロスは光の粒となり玲奈の本の中に戻っていった。
玲奈は鳳凰の方に向かって・・・

「ありがとう・・・」

玲奈に礼を言われると鳳凰も光の粒となり本に戻っていった。
すべてが終わると玲奈は怪我をして動けない楓のもとに向かった。

「加賀さん!ごめんなさい!ごめんなさい・・・」
「いいのよ、玲奈のおかげで助かったんだから。」

81 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2016/12/28(水) 20:27:26.30 0
しばらくして怪我から回復した楓は玲奈のところに向かった。
だが玲奈の姿はなかった。

「玲奈・・・でかけたのかな?」

すると机の上に手紙を見つけた。
楓は気になり、中を見た。

「・・・・・・そんな玲奈!玲奈!」

手紙にはこう記されていた。

『お世話になりました。これ以上皆さんを傷つけたくありません。里をでていきます。』

楓が置手紙を見つけ慌てているころ、玲奈はすでに里から遠く離れた駅にいた。
玲奈は電車を待っていた。行く当てなどない、どこか人のいないところに・・・

すると何かに導かれるかのように玲奈は東京行きの列車に乗り込んだ。
そしてそれを見届けるひとりの女性。

「まったくうちの科学者は何を考えているのか・・・すぐに組織で捕えればいいものを。」

ダークネスの幹部「鋼脚」が玲奈に暗示をかけて東京に向かわせた。

「制御できない異獣たちを封印している本をもった少女が東京へ・・・何があっても知らないぞ。」

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