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【小説】リゾナントブルーのMVからストーリーを想像するスレ 第147話 [無断転載禁止]©2ch.net

1 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/04/22(土) 22:03:58.82 0
それならば、はっきりと云おう。


「ホンマは小田さん、譜久村さんを憎んでたんですよね?」


よう聞けや、おっさん。
これが、小田さんの“真実”や。


第146話 『さくらは死ねない(仮)』より


前回のお話はこちら
【小説】リゾナントブルーのMVからストーリーを想像するスレ 第146話
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81 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/04/23(日) 22:13:15.18 0
皆ありがとう!期待を裏切るかもしれないけどこれからも応援よろしく!

という訳で保全代わりに前スレ>>226の続きですw




案の定、男と美希が、その言葉に反応した。
予想しなかった言葉を向けられ、戸惑いの色が濃くなる。
その色など気にせず、春水は真っ直ぐに、さくらから目を離さない。

「苦手、って言う方が正しいんですかね。譜久村さんがトップの体制であることが」

一歩、にじり寄る。
すると、さくらが一歩後退した。
手応えを、感じた。
「届いている」と、確信する。
ちゃんと、うちの声が、小田さんに。

「さくら、無駄話をするとお仕置きだよ?早く殺しなさい」

男がそう言うのと、美希とさくらがそれぞれの「敵」に攻撃を仕掛けるのはほぼ同時だった。

82 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/04/23(日) 22:14:03.25 0
美希は左から畳み掛ける拳を寸前で止めたかと思うと、ガードしようとする男の手首を掴み、地面を蹴り上げた。
そのまま男の頭上をぐるりと倒立回転し、背後に回る。
背中合わせになった美希は、勢い良く回転し、裏拳を繰り出す。
虚を突かれた男は、それでも慌てずに冷静に美希の動きを読む。
走ってきた拳を受け止め、空いた腰を狙い澄ます。
が、美希も同じタイミングでわき腹を狙う。
リーチの違いはあったが、スピードは美希が勝った。
しっかりと相手を捉える。
男が微かに後退する。


―――「好機は何度もやってこないよ」


声がする。
だから畳み掛ける。
その時が、今だと知る。

一方、さくらは地面を蹴り上げ、真正面からナイフを振り下ろしてくる。
脳みそを突き破らん勢いのそれを冷静に捌き、彼女の手首を拘束する。
そのまま動かずにいてくれる彼女ではない。
ぐるっと手首を捻ったかと思うと、自分の身体をふわりと浮かせ、膝をわき腹へと食い込ませてきた。
痛みに顔が歪む。が、この手首を離してはいけないと確信する。

83 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/04/23(日) 22:14:35.54 0
ぐっと引き寄せ、「信じられへんのでしょ?」と耳元で囁く。

「“共鳴”という危うい絆だけで人を無条件に信じる譜久村さんは、危うくて胡散臭い。
 小田さんのほうがよっぽど死線をくぐっている。
 ぬるま湯の甘ちゃんリーダーに変わって自分がリゾナンターを引っ張る…そんな魂胆があるって教えてくれたやないですか」

美希が聞き耳を立てているのが伝わる。
春水ははっきりと喋る。
ちゃんと聴け。
その耳で、心で、小田さんの真意を、受け止めて。

「せやから春水を誘ったんでしょ?自分より後に入ったメンバー連れて、新しいリゾナンターを作ろうって」

美希の動きが鈍くなる。
春水の話が真実なのか、はったりなのか見極めようとしているようにも見える。
だが、そんな暇はない。畳み掛けろと叫びたくなる。
判断するのは、自分自身や。

「その野望も忘れてしまったんです?」
「見え見えの嘘もそのくらいにしろ。無様だぞ」

美希の攻撃を受け流しつつ、男が嘲笑する。
春水の話ははったりだと、ハナから決めつけていた。

84 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/04/23(日) 22:16:10.03 0
それは美希も同感だった。
先日、“空間超越(エアー・トランスセンデンス)”―――実際は“空間切断(エアー・カット)”の男と対峙したとき、さくらは「私を連れていって?」と両腕を広げた。
それは、美希を助けるための嘘の笑顔だった。


―――「裏切ったと思った?」


いたずらっ子のように、彼女は笑った。
さくらはそんなことをしない。一瞬でも疑った自分を恥じた。

だけど。と微かに思う。
まさか。と僅かに感じる。

さくらが時折見せる、愁いの笑み。
ラベンダー色を纏う彼女の瞳が何を映しているのか、美希はまだ計り知れない。

そういえば以前、その花について調べたことがある。
香水は興味がないと言う彼女だが、ラベンダーはよく香水に使われることがある。
ラベンダーの花言葉は、「繊細」「優美」、そして「沈黙」、だ。

沈黙。
何も語らない、彼女。
自分には話さない、小田さくらの、“秘密”。

85 :名無し募集中。。。@無断転載は禁止:2017/04/23(日) 22:17:13.89 0
ああ、きっと私は、怖いんだ。


―――「………ばかね」


あの笑顔の本当の意味を、まだ、掴みきれないでいるから。


「小田さん、リーダーのことそんなに嫌いやったんです?
 ま、うちもあんまり好きやないですけどね。だってあの人、薄くて軽ないし」

ナイフが、鋭く春水に向かってくる。
紙一重で避ける。
立て続けにもう1回、頬を切り裂かん勢いで向けられる。
また逃げる。
一進一退ではあるが、彼女の動きが段々と読めてきた。
風はこちらに吹いている。焦らずにいけば、必ず勝てると確信する。


男が舌打ちし、踵を返した。
目の前の敵である美希を無視し、さくらに再び“記憶の上書き”を仕掛けようとしていると気付いた。
美希はチカラを開放する。
男は平衡感覚を失ったように、一瞬ぐらりと身体を揺らす。
行かせない。行かせるわけにはいかない。

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